季刊誌
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cover story
だけじゃなーい、ワイン!
That is not all!
近年注目のオレンジワインはその醸造方法から、よく赤ワインと白ワインの中間と表されます。そういえば、ロゼワインの醸造方法も赤と白の中間だったのでは…。そうなんです。どちらも赤ワインと白ワインの間といえる醸造方法で造られているのですが、そこには決定的な違いがあるんです!「白ワインを赤ワインのように造る」のがオレンジワイン、「赤ワインを白ワインのように造る」のがロゼワイン。後発的なイメージのあるオレンジワインですが、歴史も含めて知っておきたい蘊蓄満載です(Continued on next page)。
photograph by Tsukada Naohiro
photograph by Tsukada Naohiro
FEATURE 1
What’s オレンジワイン?
オレンジワインをご存じですか?
その名の通り、オレンジで作られた果実酒を想像するかもしれませんが、
れっきとしたブドウのみで造られたワインで、
今や、赤、白、ロゼに次ぐ第4のカテゴリーとして注目されています。
今回はそんなオレンジワインの魅力に迫ります。
What’s オレンジワイン?
FEATURE 1
オレンジワインをご存じですか?
その名の通り、オレンジで作られた果実酒を想像するかもしれませんが、
れっきとしたブドウのみで造られたワインで、
今や、赤、白、ロゼに次ぐ第4のカテゴリーとして注目されています。
今回はそんなオレンジワインの魅力に迫ります。
オレンジワインの発祥
オレンジワインの起源は、ワイン発祥の地といわれるジョージア(※諸説あり)。ここでは伝統的に「クヴェヴリ」と呼ばれる素焼きの土壺で、白ブドウの果皮や種を果汁と一緒に発酵させる醸造法がとられてきました。この製法で造られたワインが、ジョージアではその色合いから「アンバーワイン」と呼ばれ、やがて色調がオレンジ色に近いことから、「オレンジワイン」とも呼ばれるようになりました。ジョージアではこのクヴェヴリを使った製法が今も受け継がれ、ユネスコ世界遺産に認定されています。
現代に復活の背景
クヴェヴリによるオレンジワインの製造は、大量生産が難しいことや、その後ヨーロッパ等で近代的なワイン造りが始まったことで、長い間ほんの一部の地域で続けられるにとどまりました。そんなオレンジワインですが、1990 年代後半にこの伝統醸造法に着目する動きが生まれます。やがて自然派ワイン生産者を中心に広まり、現在はヨーロッパをはじめオーストラリア、南アフリカ、アメリカ、日本などでも生産されています。
造り方にこんな特徴
オレンジワインは白ブドウを原料に、赤ワインと同じ製法で作られます。黒ブドウを使って白ワインの製法を用いて造るロゼワインとは、対極の存在といえます。
白ブドウを果皮や種と一緒に仕込むことで、皮本来の香りや、通常白ワインにはない渋味を伴う複雑な味わいが生まれます。また、果皮にはタンニンが含まれるため、亜硫酸(酸化防止剤)の添加を抑えたままでのワイン造りが可能です。そのため、自然派ワインが好きな方に好まれる傾向にあります。
基本的な味わい
一般的には、製造過程でブドウの皮が含まれるため白ワインに比べタンニンが非常に多く、その結果複雑な味わいのワインになります。また、赤ワインのような渋味と苦味を併せ持った飲みごたえのある味わいと、アプリコットやオレンジピールのようなアロマティックな香りを持つ白ワインのようなさわやかさ、その両方を兼ね備えているといわれます。そして、その厚みのある味わいから他のワインには難しいペアリングも可能で、フードフレンドリーさも注目されています。
製造過程からわかるワインの特徴
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オレンジなワイン!
※本価格は2023年10月1日時点での参考小売価格です。
※本誌内の表記価格は原則税込になります。
※ 順不同
※ 順不同
日本ワインのパイオニアが、
日本固有ブドウ「甲州」の
味わいを表現
南アフリカの気鋭のワイナリーから、
ドライな飲み口の
スパークリングオレンジワイン
ビオロジック&ヴィーガン取得。
親しみやすい味わいと
コスパの良さも魅力
白ワインの銘醸地で
真摯に醸される
複雑な香りと味わい