おいしい日常、伝えます。

KURASU_alpha

Lifescape zine

季刊誌

「暮らしに+α」をテーマにお酒と食を中心とした暮らしの提案誌。
福島県を中心としたお酒と食の新たな可能性と発見をめざして、
風土を慈しみ、味わい、暮らしの中に豊かさを提案していく、
福島県とその周辺の魅力を伝える世界標準ナビゲーションメディア。

vol.009

2019

ウイスキーはお好き?

cover story

ウイスキーの写真

ウイスキーと樽のお話
the magic of the cask

ウイスキーの熟成樽には、オーク材が広く使われています。もちろん新品の樽「新樽」も用いますが、「バーボン樽」、「シェリー樽」、「ワイン樽」など、かつて樽がどんなお酒に使われていたか、そしてその利用回数など、樽の履歴は、ウイスキーの熟成に重要な役割を果たします。たとえば、「バーボン樽のファーストフィル」といえば、バーボン樽を輸入後初めて使って熟成させるモルトウイスキーを指します。
さらに一つの樽だけから原酒を取り出した「シングルカスク」、二つの樽の原酒をブレンドした「ダブルカスク」など、まさに樽の使い方は多種多様。樽一つとっても、ウイスキーの奥深さには驚くばかりです。

FEATURE 1

風の蒸溜所から、
注目の
シングルモルトウイスキー

笹の川酒造株式会社第十代当主
安積蒸溜所 山口哲蔵さん

写真:安積蒸溜所 山口哲蔵さん

写真:安積蒸溜所

写真:ウイスキーを蒸溜するポットスチルを据えたのは、かつて日本酒の貯蔵庫だった施設。蒸溜したウイスキーは慎重に原酒のカットポイントを見極め、樽詰、熟成を行う ウイスキーを蒸溜するポットスチルを据えたのは、かつて日本酒の貯蔵庫だった施設。蒸溜したウイスキーは慎重に原酒のカットポイントを見極め、樽詰、熟成を行う

写真:YAMAZAKURA JAPANESE SINGLE MALT WHISKY YAMAZAKURA JAPANESE SINGLE MALT WHISKY
安積 The First 8,800円(税込)

「YAMAZAKURA
JAPANESE SINGLE MALT
WHISKY
安積 The First」誕生

写真:安積蒸溜所 山口哲蔵さん

2019年12月9日。「YAMAZAKURA JAPANESE SINGLE MALT WHISKY 安積 The First」が発売されました。「安積蒸溜所」が原酒蒸溜を再開してから3年、満を持して誕生したシングルモルトウイスキーです。老舗酒蔵の当主としてずっと日本酒と向き合い、そして今、ウイスキー造りに挑む山口哲蔵さんに話を伺いました。

 「やはり“待ちに待った”と言えるかもしれません」。シングルモルトウイスキー「安積 The First」発売について伺うと、山口さんはこう応えてくださいました。「ここで蒸溜したシングルモルトを世に出すことは、一つの区切りと捉えています」。  笹の川酒造のウイスキー造りの歴史は、終戦直後に遡ります。1946年にウイスキー製造免許を取得し、進駐軍向けにウイスキーを製造販売したのが始まりでした。「チェリーウイスキー」と名付けられたウイスキーは、その後広く長く親しまれました。しかし、1989年の酒税改正によりウイスキー市場は低迷、原酒蒸溜も休止し、残った原酒や海外から輸入した原酒をブレンドして販売してきたといいます。
 そんな中で2016年、笹の川酒造では創業250年を機に新たな設備を導入し、原酒蒸溜を再開します。「ウイスキー市場が上向いてきたということもありましたが、ベンチャーウイスキー社長の肥土伊知郎さんとの出会いもまた、ウイスキー造りに取り組むきっかけの一つでした」。ベンチャーウイスキー創業前、前身の蒸溜所にあった原酒樽を笹の川酒造で預かったという縁もあり、設備導入や蒸溜技術については肥土社長のアドバイスや指導も受けたそうです。それから3年。新生・安積蒸溜所として第1号のシングルモルトウイスキーが誕生したのです。

写真:安積蒸溜所 写真:ウイスキーを蒸溜するポットスチルを据えたのは、かつて日本酒の貯蔵庫だった施設。蒸溜したウイスキーは慎重に原酒のカットポイントを見極め、樽詰、熟成を行う ウイスキーを蒸溜するポットスチルを据えたのは、かつて日本酒の貯蔵庫だった施設。蒸溜したウイスキーは慎重に原酒のカットポイントを見極め、樽詰、熟成を行う

 「もともとしっかりした味のウイスキーを造りたいと考えていました」。そのため、ポットスチルも高さは抑え太めの形に設計したそうです。「『安積 The First』は、狙った味の方向性は出ていると思います。もちろんこれから先、さらなる熟成を経て、味わいは深みを増すでしょう。その変化もまた楽しみです」。今回の「安積 The First」は、バーボン樽の新樽とファーストフィルで熟成されたシングルモルトをブレンド。上品な色や香り、そして味わい。何より、この地で仕込まれ、熟成の時を経たことも大きな魅力です。「ウイスキーは土地や水、風土、気候の違いにより、蒸溜所ごとの独自の味わいを持つといわれます。ここは夏は暑く、冬には“磐梯おろし”と呼ばれる西風にさらされる場所です。寒暖差もあり、ウイスキー造りに適した場所だと言えます。今後さらに、安積蒸溜所ならではのウイスキーを造っていければと思っています」。現在、日本各地でさまざまな企業がウイスキー事業に参入しようとしている中、それぞれが個性豊かなウイスキーを造ることで消費者に楽しんでもらえればと、市場の活性化も期待しているそうです。

 12月はまた、日本酒造りも最盛期を迎えています。日本酒造りとウイスキー造りの違いを問うと、「製造については、日本酒の方が短いスパンで緻密な計画を要求されます。一方ウイスキーは日本酒と比べて、発酵自体はそれほど複雑ではないのですが、どれだけ蒸溜し、どう熟成させ、いつ商品化するか。長期的な計画をしなければなりません」と、山口さん。「日本酒にしても、ウイスキーにしても、私のモットーは“お酒を楽しむ”こと。これからもそれぞれの魅力を高め、多くの方に親しんでいただければと思っています」。今後、蒸溜、熟成の過程でも新たな試みを続けるといいます。「安積」はどのように進化し、飲む人を楽しませてくれるのでしょうか。楽しみな限りです。

写真:YAMAZAKURA JAPANESE SINGLE MALT WHISKY YAMAZAKURA
JAPANESE SINGLE MALT WHISKY
安積 The First
8,800円(税込)

安積蒸溜所 東北最古の蒸溜所として、戦後間もない1946年にウイスキーの製造販売を開始。2016年より“風の蒸溜所”として土地や風土、気候ならではの熟成を意識した、新たなウイスキー造りに取り組む。現在「YAMAZAKURA JAPANESE SINGLE MALT WHISKY 安積The First」の他、「ブレンデッドウイスキー山桜 黒ラベル」、「ブレンデッドウイスキー

FEATURE 2

「暮らすα」から、
暮らしにプラスαのご提案

うすい百貨店で「暮らすα展」開催

写真:会場内の様子 会場内には酒類や食品等のさまざまなショップが並び、買い物ついでに足を止める方もたくさんいらっしゃいました

写真:会場内の様子

 去る11月20日から26日まで、郡山市のうすい百貨店1階中央ホールで「暮らすα展」を開催いたしました。福島県南酒販とうすい百貨店のコラボ企画で、これまで「KURASU_alpha」紙面で紹介したおいしい味や特産品、ショップや人物が大集合。さまざまなメーカーが出店し、ライフスタイルに彩りを添えるイマドキのお酒や食とのペアリングなど、楽しい商品提案や販売を実施しました。

写真:会場内の様子 写真:高橋みどりさんのトークショー 写真:高橋みどりさんのトークショー 高橋みどりさんのトークショーには大勢の方が来場。黒磯で感じた地方で暮らす魅力なども話してくださいました

また、11月23日には、前回の「KURASU_alpha」紙面にご登場いただいた、栃木県黒磯にある「タミゼ クロイソ」の店主であり、フードスタイリストの第一人者でもある高橋みどりさんのトークショーも開催。東京と黒磯を行き来する高橋さんの暮らし方や、高橋さんならではの食へのこだわり、お酒の楽しみ方などをお話しいただきました。
 その他、スペシャルティコーヒーやイタリアワインの楽しみ方、“樹液”のお話や、ウイスキーができるまで、ウイスキーカクテルについてなど、それぞれその道のプロがちょっとタメになる、“暮らしにプラスα”のお話を聞かせてくださいました。
郡山ではなかなか手に入らない商品や今回限りのオリジナル商品、県内初出店のショップもあり、連日多くの方に立ち寄っていただきました。

写真:会場内の様子 写真:会場内の様子 写真:会場内の様子 これまで発売した全商品が並んだ「963」コーナーや「暮らすα展」限定商品を販売したコーヒーにスイーツ、さらにチーズや会津木綿など県内外で評判のショップが勢揃い。皆さん商品の説明を聞いたり、試食、試飲をしたりして、それぞれの商品の魅力を吟味していました

うすい百貨店にとっての「新感覚の催事」 今回の「暮らすα展」は、季刊誌「KURASU_alpha」のヴィジュアル化というテーマで、福島県南酒販の皆さんと半年以上前から議論を重ね、造り上げてきました。おかげさまで大成功に終わり、酒や食をベースにしたさまざまなトークショーや商品の提案など、うすい百貨店にとっても新しく“新感覚の催事”が生まれたように感じています。
(うすい百貨店 担当/千葉さん)

FEATURE 3

フルーツ王国
ふくしまならではの
フルーティーな
スパークリングワイン

ふくしまピーチスパークリングワイン 2019

ふくしまピーチ
スパークリングワイン 2019

福島市飯坂町の川中島白桃を、最高の熟し具合で収穫し、そのおいしさを丸ごと詰め込みました。まるで採れたてのフレッシュな桃を頬ばっているかのような香りと味わいが楽しめます。
たとえば年末年始のホームパーティーや、持ち寄りの女子会で喜ばれること間違いなし。フレッシュチーズなどのオードブルに合わせたり、デザートと一緒に味わったり。やさしい甘さとフルーツ感を存分にお楽しみください。

福島市飯坂町産もも100%使用
750㎖
アルコール分 8.5%
(株)高畠ワイナリー
1,813円(税込)

お買い物は開成屋で